橋下府知事頑張っているけれども

大阪維新の会」の大阪府議団が5月府議会で成立をめざす君が代斉唱時の教員の起立義務化条例案について、同会代表の橋下徹知事は19日、中西正人教育長と意見交換した。中西教育長は来春の卒業式から府立学校の全教員に起立を求める職務命令を教育長名で出し、不起立の教員には現場の指導で対応する考えを表明。しかし、橋下氏はあくまで条例化をめざす姿勢をみせた。

昔、東京であった事をそのまま大阪でやっている。


橋下知事はそんなに情弱じゃないだろうから、東京の泥試合もご存知のはず。
その上で、あえてこんなふうにゴリ押している。


橋下さんは、そうすることで一体何をしようとしているのだろう。


大阪府の教育について、私は全然わからないし、教育に対して遺恨があるわけでもない。
そんな人間が、この問題を見ると、湧いてくる疑問が二つある。


まず一つ目は、なぜこの条例が教員だけを対象としているのかというところ。問題の発端として、教員が起立しなかったということかもしれないけれど、大阪府知事として府民愛国心を育てたい、あるいは児童の愛国教育を強化したいということであれば、なぜ対象が「府民全員」にならないのか。


そして今一つは、もしこの条例が可決し、府下の教員全てがこれに従ったとして「で?」っていうことだ。
取締を厳しくすれば、地下にもぐる悪の組織同様、国歌及び国旗、あるいは府知事、国家に対して遺恨を残しながら、起立し国家を斉唱する教員が現れるだろうことに、一体何のメリットがあるのか。


この二つの疑問から導かれることとすれば「ハッシー、また公務員に嫌がらせしてんじゃないの?」ということぐらいしかないのだけれど、やっぱりそうなのだろうか。
他に理由があるとすれば、橋下府知事が「愛国心を育てるにはまず教育からだ」と考えていて、厳しいながらもこうしているということだろうか。


まさかね〜。


条例が教員限定なのはつまり「いいから公務員は俺の言う事聞いとけや」というメッセージだし、教員全員がこれに従えば、晴れて知事の教員管理がされるだろう。


この「国旗・国歌問題」は純粋な国民レベルでの問題とは別の、「知事・公務員問題」だなと改めてしみじみ思うのである。「国旗・国歌問題」であれば、教育長の意見も一考の余地はあるのだから。