平時のシステムは平時にしか動かない

 文部科学省は26日、東日本大震災の影響で延期していた今年の「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト、学テ)を中止することを決め、都道府県教育委員会などに通知した。

直近でMBSで放送された辺境ラジオで、内田樹先生が、TPPの話が完全に停止していると言っていた。


なぜかというと、TPPは基本的に平時の考え方であって、日本に限らずパートナーシップを取り結ぶ国がデインジャーな状況では機能しないものだからだそうだ。


深く納得。


この全国学力テストも、平和な日本でしか通用しないものだったわけで。原発も本質は同じ。
震災以降ストップしたり、機能不全に陥って復旧してないものは、結局、日本が全部うまくいってないと機能しなかったシステムだったということがいえると思う。


しみじみ、リスクヘッジは大切だよなぁと思う。平時にも機能して、デインジャーな状況でもそれなりに使えるシステム作りは大事だ。


例えば、研修会の後の情報交換会などを「昼間から酒を飲むとはけしからん」という震災後の自粛ブームみたいなこと言ってる人がいるわけだよ。でも、そうしているうちにどんどん人間関係が希薄になっていって、気がついたらそうやって築いてきたネットワークが緩やかに瓦解していた。横のつながりがなくなると、とりつく島もなくなって、クレームが増えたり、当事者もちょっとしたリスクに対応できなくなってくる。


私の仕事は、そういったネットワークこそを大事にしなければならなかったんだと、最近思う。


インターネット会員とか、研修会そのものは、平和なときしか機能しない。
震災後も動いていたのは、研修の合間の昼食の交流とか、終わった後の懇親会とか、そういうところで築かれた人間関係だった。


先人の知恵は、易々と否定してはいけないな。