リーダーって大変ですよね

「全員にリーダーシップがある組織は、一部の人にだけリーダーシップがある組織より圧倒的に高い成果がでやすい」んです。だから学校も企業も、欧米では(&外資系企業では)全員にリーダーシップを求めるのです。

このエントリよくわかる。
中学校の時、学級委員長やったり、大学生の時に部長やったりしたから余計に分かる。


ほんとに余計なこと言う奴が必ずいて、かき回すだけかき回して何もしないの。


最終的にどこに落ち着けてそれに向けて一歩を踏み出すかということが、集団にとっては大事なのだけれど、集団のリーダーになったことがない人は、集団が向かおうとする方向にアンチに振る舞うことがカッコエエと思っているのか、まとまらない話をするか、全然関係ない話をする。
まぁ、でもいい経験をさせて頂きましたよ。今になって思えば。


日本は(この括りが正しいかどうかはわからないけれど)リーダーシップという概念をちょっと歪んで理解しているように思う。
集団をグイグイ引っ張るヒーローみたいな存在をおそらく”リーダーシップ”と考えているような気がする。
だから、最初にこのエントリーのタイトルを見た時、「そうだよなぁ、みんながみんなリーダーシップを発揮して独裁的になったら、集団は回らねーよな、このエントリはその批判かしら」と私は一瞬思った。


しかし、Chikirin氏のエントリにあるように、リーダーシップは全員が経験することが望まれる、おあいこ的なこと。
リーダーに集団を引っ張る「力」みたいたことは必要ではない。誰でもお役目としてのリーダーは務まると私は思っている。集団におけるリーダーは幻想だからである。問題はその周りにいる人達が、どれだけこの幻想としてのリーダーを自分に引き寄せて考えられるかということになると思う。
幻想の信憑なしに、勝手なことを言う人をもまとめられるリーダーシップ「力」が存在するとしているのが我が国のアホなところだと思う。


少し前、定年後の人達を対象にしたグループのコーディネーターをしたことがあった。グループは50名単位だったので、ちょうど学校のクラスのような感じ。なので、学級委員みたいな人を一人選出して、いろんな決め事をその人を中心に議論していった。
その時、やっぱりリーダーとしてうまくいく人といかない人というのはいて、不思議なことにヒーロー的な引っ張るタイプはうまくいかない。逆に、まるでリーダーじゃないような振る舞いをする人のほうが集団としてはうまくいくことが多かった。
今でも私にとってこの経験は謎なんだけれど、たぶんヒーロー的なリーダーは集団の注意を「自分」に向けさせることで失敗し、リーダーじゃないようなリーダーは主眼を自分ではないもの、あえて言うなら「未来のことがら」に向けているから属人的にならずうまくいくのかと思う。


Chikirin氏の指摘にもあるように、リーダーシップは経験しないとなかなかうまくいかない。才能みたいなものもあるかもしれないけれど、それでも「あなたがこの集団のリーダーだ」という他者からの要請なしに、才能も開花しないと思う。
リーダーに向かって、ああしろこうしろと言っている人には、じゃぁお前ここに立ってやってみろよと、月並ではあるが、言いたいと思う。