TPPの成れの果て

ギリシャの財政悪化によって、欧州連合EU)がいろいろと対策強化しているのは報道されているとおりだと思うけれど、これってTPPの成れの果てじゃね?って思う。


そもそもギリシャ財政悪化によるEUの態度について、私も詳しくはないので、上記のようなお気楽なまとめで終わっているのだけれど、EUは結局ヨーロッパ圏の経済的共同体なわけで、ギリシャみたいに、どっかがコケたら波及が大きいという弱点を常に抱えていることは、EUが設立された当初から当たり前にわかっていたことだろうと思う。
でも、まさかここまでとはという思いはあるかもしれないが。


翻ってTPPを考えてみると、構造としては同じだと思う。
分業的な考え方だけれども、共同体の構成員がすべてうまくいって成り立つ構造には間違いない。ギリシャのようにコケる国が現れたら、立ちどころに機能しなくなるだろうことは自明のように思う。
さらに、3.11のような自然災害もあるだろうから、パートナーの国が財政的要因だけでコケるとは限らない。ある日突然コケるかもしれないのである。そしてコケる要素は無数に存在する。


だからこうした共同体は、コケるメンバーが必ず存在するという事を前提にしなければ成り立たないのである。


今のTPPの議論を見ると、そういう発想のもとに制度設計していないように思う。TPPがはれて設立された暁には、いつか必ずギリシャのようにコケる国が現れる。その時に、過去のEUを見ることになるだろうと思う。